一社を選ぶ難しさ
リフォームを思い立ったものの、誰に頼めばいいのかわからない!そんな嘆きの声をよく耳にします。でも最終的に決めるのは自分なので人の判断に頼りすぎるのはよくありません。なぜかというと、その人にとって良いと思ったものが、必ずしも自分の判断基準に沿ったものとは言えないからです。以前リフォームされたお客様から相談の電話がありました。
土壇場で心配になる心理
「ドアの調子が悪かったので、知人に紹介されたリフォーム業者さんにお願いして修理してもらうことにしました。が、代金は不要と言われたのです。知人の話通り、いい人だなぁと一瞬思ったのですが、頼みもしないのに、屋根の状態が悪いようなので見てあげると言われ、スルスルと持参の脚立を使って屋根に上がり、瓦の様子を写真に撮って見せてくれたのです。補修するには普通50万くらいかかるけど、今なら30万くらいでできますからやっておきましょう!と言われ迷っています。」
どうですか?これはいかんでしょう!そもそもドアの修理代金が無料っていうのが有り得ない。対価を受け取る必要のない仕事なんて、責任を持った仕事じゃないですよね!?これはまさしくその後の屋根工事が本当の狙いなのでしょう。その工事も、何をしてくれるのやらわかりませんが、50万かかるものが30万になるなんて普通は考えられませんよね。だとすると元々30万しかかからない工事だと考えるのが自然でしょう。
一時問題になった悪徳リフォーム業者ですが、実は未だに暗躍しています。特に屋根に関するものは、普段目にしない部分なだけに、補修が必要だと力説されるとそんなもんかなぁと納得してしまうケースが多いようです。自ら業者を選定し、依頼して現地に来てもらったのならまだしも、これらの悪徳業者は、訪問販売の手法で、呼びもしないのに勝手にやってきます。無料で診断しますと言って屋根の状態をチェックし、嘘かホントかわからないようなことを言って言葉巧みに不安をあおり、まんまと屋根リフォームを受注していくのです。このような悪徳業者に関する相談は昔から多数存在しており、消費生活センターも注意喚起をしているものの、未だ、被害にあう人が後を絶ちません。
決定する前に疑問を解消する
立ち止まって考えてみれば、リフォームを決断するための知識が自分には不足していることに気づくでしょう。確認したいことがたくさんあるはずです。その一つ一つに丁寧に答えてくれる事業者を選ぶべきではないでしょうか?
先の例も、知人にとってはいい人だったのかもしれませんが、自分にとっていい人かは別問題。何に重きを置くかは人それぞれですし、相性がいいかどうかは自分で感じ取らなければなりません。そこをすっ飛ばして、よく理解できないまま業者のペースに乗せられてしまうなんて、安物買いの銭失いになってしまう危険性もあります。
安いからとか、人に紹介されたからとか、そんな理由で依頼先を決めたりせずに、自分でよく考えて判断することが大切なのです。そして、思いつきでリフォームするのではなく、将来に渡って計画を立て、適切な時期に必要なリフォームを実施すべきなのです。