【福岡発】銀行マンは不動産会社のグルなのか?

苦戦する地方銀行

いつも、仮審査の手配でお世話になっている地方銀行の担当者さん。久しぶりに訪問営業に来られました。組織改編があったそうで、これからは小さな不動産会社にも積極的に訪問営業を展開していくとのこと。なるほど、だからうちにもわざわざ来てくれたんだ(笑)

 

金利が上がり始めたことで、住宅ローンの貸付も苦戦している様子。ライバルのメガバンクやネット銀行は、まだまだ金利の上がり幅も小さく、横並びに比較されると、やっぱり金利の低い銀行に負けてしまうことも多いらしいです。

そこで、より借りてもらいやすくするために、金利以外のところを見直したそうです。つまり、返済期間の延長です。今まで最長35年だったものを50年まで延長したとか…。

それって誰のためなの??

「でもそれって現実的じゃないですよね。銀行は、借りてもらえればそれでいいって思ってるのかもしれないけど、その人のその後の人生ってどうなります??」

 

思わず反論してしまいました。

 

「まぁ、そうですけど、退職金で完済することもできますし…。」

 

「何言ってんの?退職金は老後資金でしょーもん!」

 

「…。 いえあーるさんは良い不動産会社さんですね。普通の会社だったら、いかにしてローンをつけるか、そればっかり考えてますよ。」

 

「そんなこと知ってますよ。誰のために仕事してるんだろう?って、いっつも思いますもん(怒)」

 

返済期間を長くすれば、毎月の返済額は抑えられます。

だけど、総支払額は膨らむ一方になりますよ。本当は、他のことに使えたはずのお金が、住宅ローンにロックされて流動性を失ってしまうということなのです。

 

決して、銀行マンが悪いわけじゃないです。彼らだってサラリーマンですから、銀行の利益のために住宅ローンを売る必要があるのです。

でも、あなたがその住宅ローンで家を買っても大丈夫かどうかは、残念ながら考えてはくれません。不動産会社もしかり…。

銀行にとって不動産会社は、いわば一般消費者をあっせんしてくれるお客様。不動産会社からしても、住宅ローンがつかなければ売買契約を整えることはできません。なので、両者は利害関係が一致している間柄なのです。グルとまでは言わないけれど…。

借りられる金額と返せる金額は違う

住宅ローン商品は、どんどん借りやすくなる一方です。ある程度の年収があれば、以前よりも大きな金額を銀行は貸し出してくれるでしょう。でもそれは、あなたのことを思ってそうしてくれてるわけじゃないのです。

 

借りられる額と返せる額は違います。貸してくれたからといって、あなたが完済できる保証はどこにもないのです。自分の資力で返し続けていけそうか、そこを真剣に考えないとダメです。自己責任で決定する覚悟が必要なのです。

こんな関連コラムも読んでみませんか?