⑦ 中古リノベの可能性

 ここ数年、手頃な価格で中古住宅を購入して、思いっきり改装する「中古×リノベーション」が注目されています。新築より費用を抑えつつ、こだわりの住まいづくりが楽しめる点が魅力のようです。

ただ中古物件の質は千差万別なので、リノベーションする価値がある物件かどうかの見極めが大切。「建物の質」「費用の把握」「時間の確保」、この3つのポイントに気を付けて検討しましょう。

中古リノベは、建物の質・費用の把握・時間の確保がカギになる

まず「建物の質」。何といっても建物の再利用が前提なので、いくら安く手に入るとしても朽ち果てる寸前の古家では話になりません。手を掛ければどのようにでも改善できますが、建物の状態によって費用は全く違ってきます。しっかりした骨組みなら補強に費用を回さなくて済み、間取り変更や改装の自由度が増します。

まずは耐震基準の適合性(新築年数)を目安に候補を探すとよいでしょう。新耐震基準が導入された1981年(昭和56年)以降の新築物件なら、基本的な耐震性が確保できている分、多少、老朽化していても手を入れる価値があると期待できます。最新の耐震基準で設計されている 2000年(平成12年)6月以降の新築物件なら、さらに安心感は高まります。

また建物の質としては設備にも注目したいところですが、「床暖房」とか「オール電化対応」といった高機能な設備は要注意です。一見、お買い得に感じるかもしれませんが、設備類は老朽化するもの。調子が悪くなってもメンテナンスできればよいのですが、そのうち取替部品の保存期限が切れて修理できなくなる可能性があります。また古い設備ほど運転コストが掛かることもあり、付いていればお買い得と、一概には言えません。

設備類は期待し過ぎず、リノベーションで一新すると覚悟を決めて、なるべく交換しやすそうな物件を選ぶほうが得策かもしれませんよ。

 

次に「費用の把握」と「時間の確保」。魅力的な物件が見つかっても、工事の可否や費用、工事日数が不確定では、「ホントに買っても大丈夫?」という心配が拭えませんよね。

ある程度、候補を絞ったら、建物インスペクションや耐震診断などの事前調査を受けることをお勧めします。

リノベーションは建物の一部を壊して新しい部分をつなぐ工事。いざ取り掛かってみると想定していない問題が露見して、工期が延びたり、余分に費用が掛かったりすることがあります。事前調査をしておけば、検討課題を予見して、不測の事態にも備えることができます。

 

最近は、中古住宅の取得やリフォームに関して、様々な減税措置や補助金制度が用意されています。費用の恩恵があるのなら是非とも利用したいところですが、対象要件、申請手順や時期、添付すべき書類など細かいきまりがあるので、利用が可能かどうか検討したり、条件を揃えたりするには時間が必要です。制度に精通した不動産業者や工事会社に、早めに相談することが肝心ですね。

 

建物インスペクションや耐震診断、減税措置や補助金制度を上手に活用して、堅実かつお得に「中古×リノベーション(リフォーム)」を楽しみましょう。

 

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