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【福岡発】木造住宅の耐震補強は地味なリフォーム工事ですが、一等大事なことなのです!

耐震補強工事は、内装や設備機器の更新のように華やかなリフォーム工事ではありません。工事は壁内や床下で完結し、工事が完了しても、なんら新しくなることも快適になることもありません。工事をした箇所だけが、必要に迫られてきれいに元通り仕上がっている、そんなイメージです。

 

新築と違ってリフォームは、「住んでみて感じる不具合を解消したい!」という住まい手の希望が原動力になります。不具合といっても様々で、設備機器の仕様・能力に対する不満や、内装の劣化による閉塞感、あるいは動線の悪さや収納不足からくる生活のしづらさなど、いろいろあります。人によっては全然気にならないことも、ある人にとっては毎日見ているだけで気が滅入るというような不具合もあるのです。なので、リフォームはオーダーメイド。住まい手にあった解決策を一緒に模索し工事を実施することで、その人が感じる不具合を解消することが目標です。目標が達成されるとその後の生活は快適になり、「あ~リフォームして良かった!」という気持ちになれるのです。費用を投入して得られた結果に満足することができるのですね、毎日が快適になることで。

 

かたや、耐震補強工事はどうかというと、地震が起きるまではその真価が発揮されることはないので、「工事をして良かった!」という確固たる目標達成感を得ることがなかなかできません。大地震は起きるかもしれないけど起きないかもしれない。「起きなかったとき、この費用は無駄になるんじゃないか!?」「来るか来ないかわからない地震の対策にかける費用なんて出せない!」、そんな考えが頭をもたげ、診断結果が芳しくなくても補強工事をしないという決断をしてしまう人はたくさんいます。

 

でも、そんな中、耐震診断を受けると決断したときから、「補強が必要なら絶対実施する!」と決意している人もいるのです。確かに来るか来ないかわからない地震ですが、補強工事をしなかったがために家族の命が奪われてしまったら、きっと後悔が残るでしょう。どんなにきれいにリフォームして生活が快適になったとしても、耐震性能が低いままだと片手落ち…安心を手に入れることはできないのです。補強工事を決断できなかった責任を、地震が起こった時嫌というほど思い知ることになるかもしれません。

 

耐震補強工事の原動力は、「家族に対する家主の責任として安全を確保し、安心して家庭生活を送ることができるようにするかしないか」…その一点にかかっているのです。