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【福岡発】定年から見る住宅ローンの借り時

サラリーマンの定年問題

個人事業主であれば、本人のやる気でいつまでも働き続けることができますが、サラリーマンの場合は、定年というゴールが設定されています。今までの慣例により、ほとんどの企業の定年は60歳です。以前は年金支給スタートが60歳だったからです。現在はご存知のように65歳から。一旦定年を迎えた社員には再雇用制度が設けられ、希望すれば65歳まで働き続けることができるようになっています。つまり現在の制度上は、実質定年は65歳になっているといえます。(すべての会社がそうであるとは限りませんが)

 

年金生活になってからの返済は苦行

65歳になったら年金支給が開始されますが、現役世代の将来年金額は、自分たちが支払った総額を遥かに下回る可能性が高いので、大した金額にはなりません。国民年金の場合、例えば家賃が10万円もかかっているならば、現在の支給水準で言えば既にキャッシュフローはマイナスです。預金を取り崩さなくては生活できません。でも、自宅を購入して65歳までに完済していれば、家賃に相当する10万円は支払う必要がなく、生活費に充てることができます。逆に、持ち家だったとしても収入が途絶える65歳時点のローン残高が多いと、賃貸と同様に、苦しい生活を強いられることは目に見えています。つまり、住宅ローンは定年、もしくは実質定年までに完済するに越したことはないということです。

 

理想と現実の間で考える事

60歳定年から35年前は25歳、65歳の実質定年から35年前は30歳になります。机上論で言えば、30歳までに住宅ローンを組むことができれば、理想的であるという事になります。ただ実態としては、その年齢で購入する方はまだまだ少ないでしょう。今までの持ち家購入のイメージは、結婚して子どもが生まれ家族の形も出来上がり、第一子がいよいよ小学校に入学するのを機に、安住の住処を手に入れるというものです。が、平成27年度の統計によると、平均婚姻年齢は男性が30.7歳、女性が29.0歳となっており、過去のイメージからすると随分スタートが遅く感じられます。

 

住宅ローンを組む理想的な時期は30歳、遅くとも35歳、と言われても、結婚して家族を意識しないと現実味が感じられないかもしれません。しかし、定年後の生活を安心して迎えるためには、住宅は最大の資産であり、生活の基盤であることを意識し、「マイホームを買うのは世帯構成が確定してから」という固定観念自体を捨てた方がいいのかもしれません。

 

無理して購入を急ぐ必要はありませんが、資産価値と利用価値のバランスを考えて、賃貸より持ち家の方が自分のスタイルに合っていると思うのなら、将来の安定のために購入を検討してみるのもいいかもしれませんね。