学生ローン、花盛り??
先日のネットニュースに、急増する学生ローンの話が載っていました。現役大学生が、学費や生活費の不足分を学生ローンに頼っているというのです。取材を受けたその会社の責任者の談によると、社会人になって返済している人も含めると、顧客が数万人おり、平均の債務残高は十数万円だという事です。
学生ローンを専門に扱う同店の金利は、大手消費者金融より若干低い、年率17.0%!金融機関の教育ローンや奨学金の金利に比べると明らかに割高です。それなのに、当の本人たちは携帯ショップか旅行代理店に行くような感覚で、借りることに抵抗もなさそうなのです。
社会に出る前に、何故こんなことに…
大学生が余暇を使ってアルバイトをするのは結構なことだと思います。社会勉強にもなりますし、親としては、学費と生活費は負担したとしても、サークル活動に必要なお金や身の回りのものは自分で何とかしてほしいというのが本音です。でも、学費や生活費を学生ローンに頼らなければならない状態は、決して健全とは言えません。これでは勉学に励む時間も気持ちも削がれてしまい、何のために大学進学したのかわからなくなってしまいそうです。
様々な事情が、それぞれの学生さんとその家族にはあるのでしょう。進学後に家庭の状況が変わった可能性もありますが、教育行政学の専門家は、個人だけの問題ではなく歪な社会構造の問題であり、その問題の本質は日本の教育政策にあると指摘しています。
2018年に発表された経済協力開発機構(OECD)の調査で、日本のGDP(国内総生産)に対する教育予算の割合は加盟34カ国の平均4.2%よりかなり低く、加盟国で最低の2.9%だそうです。つまり、教育に十分な公的資金が投入されていないということです。義務教育はあるものの、その後の教育に関する責任は、親(個人)に委ねられているのです。
教育費はバカにならない
現実を見てみましょう。文部科学省が発表した「子どもの学習費調査」(平成26年度)の結果によると、幼稚園から大学卒業まで、オール公立なら1000万円、オール私立なら2500万円程かかるという結果が出ています。高校までは公立で大学だけ私立の場合でも、1200万円から1400万円ほどかかります。日本の大学の公・私の割合は、だいたい2対8(経済協力開発機構(OECD)の調査による)なので、私立に行く学生の方が断然多いのです。親としては、これだけの教育費を計画的に蓄える必要があるわけです。
マイホームを購入したら、住宅ローンの返済と二本立て! 同時並行して成し遂げることが出来そうか、そこも決断ポイントの一つになりますね。