· 

【福岡発】無意味な買い物を誘発する、無料サービスに気をつけて

試食販売の罠

スーパーに行くと、時々、試食販売をしている光景を目にすることがあります。新製品を広く知ってもらうためには有効な営業手法だと思うのですが、必要なものだけを買うために足を運んだ主婦(私のことですが)からすると、できるだけ遠回りをしたくなる瞬間です。

 

人は、「無料、お得、サービス」という言葉に弱いものです。無料でものを貰ってしまうと、「悪いなぁ」という感情が芽生え、自分の心のバランスをとるために、ついついお返しに商品を購入してしまったりするものなのです。結果、大して好きでもないものを、その場の流れで購入してしまうという「浪費」をやらかしてしまうのです。私も失敗経験者、なので、試食品は極力貰わないことにしています。

 

不動産の世界もしかり

試食品ではないですが、実は、不動産の世界にも「物で釣る」という手法があります。ネットで物件検索をしていると、同じ物件なのに複数の不動産会社が情報を出しているのを見たことはありませんか??不動産会社Aは「成約したら家電をプレゼント!」 不動産会社Bは「引っ越し費用をサービス!」 不動産会社Cは「仲介手数料半額キャンペーン!」というような感じです。物件価格は同じですから、どの不動産会社に仲介してもらってもいいわけです。なので、「こんないいことがありますよ!是非うちで成約してください!」と競争しているのです。彼らは売主ではありませんから、独断で物件価格を値引くことはできません。とにかく買主さんを自分が引いたスタートラインに立たせることが目的なのです。

 

仲介業務のキモはどこに

彼らは物件に紐づいた営業マンです。この物件を売ることで仲介手数料という収入を得る人たちです。誰が買ってくれてもいいのです。だからゴリ押ししようとします。買主さんの想いはそっちのけなのです。

 

私たちが考える正しい仲介は物件を選びません。買主さんの気持ちひとつで、どの物件を購入してもいいのです。購入物件が決まれば、その取引が安全に執り行われるように仲介に入るだけです。

 

仲介(購入サポート)で大事なのは、資金計画や要望の整理など、前半の作業です。物件内覧に行くときには、既に気持ちが固まっている状態にまですべきなのです。資金的に「買える自分」と、要望的に「買いたい自分」を冷静に確認し、内覧に臨むことが重要なのです。

 

前半のサポートもないままに、たまたまその物件にくっついていた営業マンに仲介手数料を払いたいですか?変なおまけをチラつかせる手法に流されないように、くれぐれも気をつけましょう。