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【福岡発】新しい制度で一気に建築士が増加しそうな感じ

建築士制度の改正

今月1日から、新しい建築士制度がひっそりとスタートしました。一般の方にはそもそも馴染みのない制度ですし、既に建築士として仕事をしている私たちにとっても、あまり大きな変化はない内容です。何故かというと、制度の見直しの大半が、これから建築士になろうとする人たちに関係するものだからです。つまり、建築士試験に関する見直しなのです。

 

建築士試験ってどんなもの?

資格試験は一般的に、「その試験に合格すれば資格が与えられ、登録することによって仕事がスタートできる。」というものですが、建築士試験には受験要件というものがあります。受験要件というのは何かというと「このような人でないと受験はできませんよ」という約束事です。(ちなみに、宅建士には受験要件はありませんので、受験しようと思えば誰でも可能です。)

例えば一級建築士試験を受けるために、今までは、大学の専門学部を卒業後、2年間の実務経験が必要でした。今回の改正では、受験要件としての実務経験は無くなり、登録前に実務経験があれば良いということになったのです。これで、大学卒業後すぐに受験できることになりました。実務経験は後付けでもOKなのです。そして、この実務経験も、今まではかなり限定的なものだったのですが、今回の改正により幅広い職種や所属先も、実務としてカウントできるようになりました。但し、実務経験の審査は厳格化されたようで、詳細な申告と共に第三者(所属する設計事務所の管理建築士や法人)による証明が必須条件になっています。

建築士の資格試験は、学科と実務の二段階になっているのですが、この取り扱いに関しても改正されたようです。同じ年の試験で学科も実務も合格すれば、建築士の資格が与えられるのですが、場合によっては、学科は合格したものの実務はダメだったというケースもあります。このような場合、今までは、学科試験免除で実務試験にもう2回チャレンジすることができました。この回数が倍になり4回となりました。

 

資格は同じでも活躍するフィールドはそれぞれ

このような改正により、将来排出される建築士の数が加速度的に増えそうな予感がします。では何故このような改正が必要だったのでしょうか?資料によれば、今まで本務とされてきた設計・工事監理だけでなく、既存建築物の調査・有効活用など多様化するニーズへの対応が求められており、このような役割を担う優れた人材を継続的かつ安定的に確保するためだそうです。

資格も勿論大事ですが、本当のことを言えば、その後の実務経験がものを言う世界です。一級建築士と一口に言っても得意分野はそれぞれなので、その道の経験を積んだプロに仕事を依頼するべきでしょう。

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