· 

【福岡発】古屋の解体に思う事

解体工事で幕を下ろした木造住宅

つい最近、近所で解体工事が実施されました。築30年超えの木造住宅。約一週間の工期ということで、解体業者の方が事前挨拶に来られたのです。建築工事は3ヶ月程かかるものですが、解体するとなると、あっと言う間ですね。みるみるうちに新地に戻っていきました。築30年を超えているわけですし、後半は空き家状態の様でしたから、劣化もかなり進んでいたものと思われます。その家の成り立ちを知っているわけではないのですが、一つの歴史が静かに幕を閉じたような感懐を覚えました。

 

新築より中古リフォームの方が必ずしも安いわけではない

マイホームを取得する方法は色々あるわけですが、最近は、中古住宅を購入して思い通りのリフォームをすることでその夢を叶える人も増えています。新築に執着するような今までの考え方は薄れ、住居費の割合を抑え気味に人生設計する人が増えているのです。

このような考え方は、エコの観点からも賞賛すべきものです。まだ使えるものを廃棄処分するなんて、もったいないですよね。建築物は構造(スケルトン)と内外装・設備(インフィル)で構成されています。インフィルは、年月と共に劣化したり陳腐化したりするものですが、スケルトンさえしっかりしていれば、総取替えすることで新築同様に生まれ変わることもできるのです。

ただ、費用はそれなりにかかります。新築のように付帯費用があれこれかかることはありませんが、手壊しで解体し、新築と同じように造り上げていくのですから、時間も費用もかかります。中古物件を購入してフルリフォームを計画する場合、立地によっては、新築分譲住宅の方が安くつくケースもあります。東京ではそうはいかないかもしれませんが、福岡の坪単価からすると、かえって建売を選択した方が割安感を感じることもあるくらいです。

 

中古物件の選び方が成否を分ける

どちらがいいかは考え方次第です。注意しなければならないことは、中古物件の選び方です。築年数から新築当時の建て方を想像し、リフォーム歴から今後の維持管理を含めた適切なリフォーム計画を練る必要があります。物件が古すぎれば劣化改善にかける費用が増えますし、比較的新しい場合は物件価格そのものが高めに設定されているため、予算配分を考えると思うようなリフォームが出来ないこともあります。

 

購入を決断する前に十分な検討を尽くして、事業計画を再確認することが大切なのです。 

こんな関連コラムも読んでみませんか?