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【福岡発】雨漏りは外壁や窓からも起こり得るという話

雨漏りと言えば屋根?

雨漏りと言えば屋根に問題があるから…と思われがちですが、実は、外壁や開口部など垂直面が発生部位になることも多いんですよ。

雨漏りは、屋根や外壁に当たった雨水の処理が正常にできなかったことで起こります。その原因は、経年劣化による防水性能の低下、そしてもう一つ、新築時の瑕疵(施工の失敗、欠陥など)によるものがあります。

瑕疵保険会社の保険事故発生の統計を見てみると、構造に関する物はわずか6%程度、その他94%は雨水浸入によるものだそうです。更にその中身を見てみると、事故の対象部位は屋根だけではなく、外壁や開口部、バルコニーに関するものも多く、これら三つの部位を合わせると、屋根の雨漏り事故の約3倍にもなるようです。 

木造住宅の壁の構成について

外壁からの雨水浸入を防ぐために、木造住宅の外壁構成は進化してきました。

以前の外壁構成は、躯体(柱や梁)に外側から下地材と防水紙(アスファルトフェルト)を張って、その上にモルタルやサイディングなどの仕上げ施工を行う直張り構法が主流でしたが、2000年頃から、躯体の外側に透湿防水シートを張って、仕上げ材との間に通気層を設ける通気構法が一般的となりました。

この通気層、結構重要なんですよ。主な機能は三つ、

  1. 壁体内の湿気を逃がして、壁内結露を防ぐ
  2. 一次防水層(仕上げ層)を越えて壁内に浸入してきた雨水を素早く排出する
  3. 夏場、壁体内の通気による温湿度調整をする

雨水浸入を防ぎ、壁体内の温湿度調整をすることは、外壁内の環境を健全に保つ重要なポイントです。雨水浸入や壁内結露が原因で、外壁内の湿度が高い状態が続くと、カビや腐朽菌の増殖を助長し、構造材や下地材の劣化を早めます。白蟻被害に繋がることもありますから心配ですよね。 

施工書通りに丁寧な工事を

構法が進化しても、施工書通りに丁寧な工事をしなければ効果を発揮しません。特に透湿防水シートの張り方には注意が必要です。下から上へ横張りするのが基本で、縦横の重ね代を十分とり、しわやたるみに注意しながら隙間なく張り上げます。タッカーや釘は最小限にとどめ、要所には両面防水テープを用いて圧着固定するなど、職人さんの技量とセンスにかかっている部分もあるのです。

 

見えないところこそ丁寧に施工しなければ、後々大変なことになるんですよね。雨漏りなど症状が出始めた時には問題を放置せず、早めに専門家に相談するようにしましょう。 

物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」

 

対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。


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