旗竿地の形状

旗竿地って聞いたことありますか?
旗竿地は、土地の形状を表す言葉の一つです。
さてここで、宅地の形状を想像してみてください。一般的には、道路に面した四角い形を想像しますよね。四角い土地の、短辺もしくは長辺が、道路に接しているイメージです。
旗竿地はどうかというと、旗の持ち手、つまり竿の先端部分が道路に接しているだけで、家を建てる旗の部分は奥にある…、そんなイメージです。
旗竿地の成り立ち
想像できましたか?
普通の土地に比べると、なんとなく、家が建てにくそうですよね。それなのに何故こんな土地が存在しているのか?
それは、宅地をできるだけ効率よくたくさん作るためです。
一つの土地を前後に分割すれば、二棟の家を建てることができますよね。本当は、前後ではなく左右に切りたいところですが、土地の広さや接道距離の短さから、それが叶わないこともありますからね。
いずれにしても、建売業者の思惑から旗竿地が誕生したのは間違いないでしょう。
旗竿地のデメリット
前後に同じような家が建っていたとしても、手前の家と奥の家では価値も価格も違います。
まず、旗竿地のデメリットについて考えられることは…、
- 日当たりや通風が悪いことが多い
- 四方を取り囲まれたような立地なので、近隣の生活音が気になることもある
- 道路から奥まっていることで死角が増え、防犯上はあまり良くない
- 竿部分を駐車スペースにする場合、車種が制限されることもある
- 2台駐車の場合、縦列駐車になるので出し入れが面倒
- 6. 取り壊し新築やリフォームを計画する場合、竿の幅や長さによっては、建築コストに影響する場合がある
- 土地面積は広く感じても、実際に家が建てられる部分は限られているので、設計の自由度は低い
- 将来売却する場合、一般的な整形地に比べると売りにくい
人によっては、逆にメリットに感じることも
このように、デメリットが多い印象の旗竿地ですが、逆にメリットを感じる部分もあるようです。
例えば、四方を囲まれた閉塞感は多少あるかもしれませんが、道路から奥まっている立地を、静かな環境ととらえる人もいます。
前面道路の通行量が多ければ、接道距離が短いということは、むしろ安全だと考えることもできます。
道路からの視線を気にする必要もありませんので、プライバシーの確保に一役買うことも…。
そして、何といっても価格が少し低めです。
同じ事象であっても、とらえ方は人それぞれですから、「自分にとって、どうか?」という視点で考察することが大事ですよ。
「価格が安いから。」という理由だけで購入を決断すると、後々困ったことになるかもしれません。