コンプライアンス意識は企業活動に不可欠
いつの頃からか、コンプライアンス重視の世の中になってきましたよね。
辞書によるとコンプライアンスとは、法令やルールの遵守、及び社会倫理への適切な配慮を行い、公正・公平な企業活動を行うこと、だそうです。
今や、すべての業種や業態の企業・団体が、コンプライアンスに対応した業務姿勢や、教育体制の見直し・充実に取り組んでいます。
高額取引に関わる宅建業界は猶更のこと
宅建業においても、「宅地建物取引主任者」から「宅地建物取引士」への名称変更をきっかけに、コンプライアンス重視の姿勢が、強く求められるようになりました。
不動産は、言ってみれば生活の基盤です。もっと言えば人生の舞台。取引を繰り返し行う性質のものではなく、個人にしてみれば、不動産取引は非日常の経験であり、緊張を強いられるものだと思います。
不動産に対する要望や要求される条件、購入目的は多種多様で、関連法規も他業種に比べると多いかもしれません。
目の前の顧客や物件に、想像力をフル回転して対応しなければ、満足のいく不動産取引が実現しないばかりか、コンプライアンス上、問題になることも起こりえます。
なので、私はいつも緊張気味です。その人の希望通りのものなのか、将来にわたって注意が必要なことは何なのか、もし自分がここに住むなら…という視点も交えながら、慎重に確認作業を進めていきます。
業界的には危うい印象が否めない
でも、すべての宅建士がそのような緊張感の中で仕事をしているかというと、そうでもない。
むしろ不動産業界は、コンプライアンス上の問題が起こりやすい土壌があるそうです。先日受講した研修会で、不動産業界の特徴として先生が指摘していたことは…。
- 実績至上主義(成績によって報酬が左右されるので、コンプライアンス遵守よりも売上達成に走る)
- 自己完結型の業務態様(物件調査から契約締結まで、営業担当者に一任されるケースが多いので違反が露見しにくい)
- 営業所、店舗ごとに管理部門がない(個人の判断に任されている部分が多いので、間違いに気づきにくい。)
- 頻繁な転職が常態化(職種上、個人プレーで仕事が完結するので転職しやすい。帰属意識も法令順守意識も薄くなりがち。)
- ノウハウの蓄積・承継が困難(営業マンはライバル同士。ノウハウを共有したりトラブル事例を考察したりする文化がない。)
- 当事者意識の欠如(仲介は、取引の当事者でないことは間違いないが、だからこそ想像力が不可欠なのに…。)
- 他人所有の高額商品を取り扱うことへの慣れ(数千万もする商品に関わっているのに緊張感がない。慣れで右から左に流しているだけにも見える。)
確かに…、そんな営業マン見たことあります。要は千差万別、玉石混交ってことですね。
上記の例を見ても、なかなか自浄作用が働かない業界なので、気を付けた方が良さそうです。










