【福岡発】築50年の木造住宅…、購入後に瑕疵を発見することもある

「現状有姿」の裏に隠されたリスク

築50年を超えるような木造物件は、価格における土地代の割合が高く、値ごろ感があって魅力的に映ります。建物は減価償却済みで、価値なしとみなされるからです。性能は低いかもしれませんが、住むには十分、と判断して購入する人もいたりします。しかし、古い建物には「シロアリ被害」や「耐震性能不足」といった、目には見えない深刻なリスクが潜んでいることがあります。

今回問題となった築50年の木造住宅は、建築士が自ら設計・施工した自慢の自宅でした。「建築士である売主が『自分で建てたから大丈夫』と言っているから安心だよね、たぶん…」 売主側の仲介会社は単純にそう思ったようですが、実際には重大な瑕疵を秘めていたのです。 

 

買主保護の観点から、契約不適合責任(瑕疵に対する責任など)は、引渡し後3か月程度は付帯することが求められています。が、これは絶対条件ではないので、免責にされるケースもあります。「契約不適合責任免責」という条項が不動産売買契約書にある場合、売主にその責任を問うことは極めて難しくなります。つまり、現状有姿で買ったんだから、後で文句言わないでね、ということになるのです。

 

仲介会社に課せられた義務と責任

契約不適合責任は、買主に対する売主の責任ですが、もう一つ、仲介会社に課せられた義務があります。それは、調査・説明義務です。例えば、この物件には、床下のシロアリの痕跡や、建物の傾きを示唆するような不自然な補修跡がありました。これらはプロであれば「知り得たはずの事実」です。

 

売主側の仲介会社は、時に売主の利益を優先し、こうしたリスクの可能性をあえて指摘せずに取引を推し進めようとすることがあります。いわゆる、見て見ぬふり、です。不誠実な仲介会社が注意義務を怠れば、買い主は重大な欠陥を抱えたまま、価値の割には高額な資産を購入する羽目になるのです。

 

「売主側の業者」にすべてを任せてはいけない理由

不動産取引には、「売主側」と「買主側」の二社が仲介に携わるケースと、一社が両方の立場を兼ねるケースがあります。

後者の場合は注意が必要です。それは何故か…。先ほども説明した通り、仲介会社には、プロとして物件を調査し、リスクなどの重要事項を説明する義務があります。しかし、売主から依頼を受けている仲介会社が、売主にとって不利になるような欠陥(シロアリの懸念など)を買主に進んで教えるでしょうか? 残念ながら、自らの利益を追求するあまり、本来買主が知るべき重要なリスクに対し「見えないふり」を決め込むこともあるのです。

 

では、どうすればこのリスクを回避できるのでしょうか。その答えは、「売主側の仲介会社とは別に、自分専任の買主側仲介会社を立てること」にあります。

買主側の仲介会社は、売主の利益に忖度する必要はありません。買主の立場で物件を多角的にチェックし、報告、説明する責任があるのですから、そちらの方が断然重要なのです。

 

どんな物件を買うにしても、自分の為に働いてくれるプロの味方がそばにいると心強いと思いませんか?

安心して不動産売買取引に臨むためには、自分の味方を探すことが最も重要なことなのです。

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