冒頭から穏やかではありませんが、相談の電話があったのです。
この買主さんが購入を希望している物件はただ一つ、現在売主側の仲介業者と話を進めている段階です。と言っても、売主サイドの都合で半年以上待たされている状態なのですが…。
そもそもこの物件は、売主サイドから直接買主さんに「買いませんか?」と打診があったもので、市場には出回っていない物件です。暗黙の了解とでも言いましょうか、売主側についている仲介業者の両手取引が基本となります。売主さんと買主さんがそもそも知り合いであり、売り買いの意思確認ができているのであれば、双方を一社で取りまとめることは何ら悪いことではありません。むしろ、スムーズに取引を進めることができるでしょう。
しかし、この買主さんは、仲介業者のいい加減さと不誠実な対応に怒り心頭!耳を疑うような暴言も吐かれ、呆れ果てて笑いがこみ上げてくるほどだったそうです。それなのに、仲介手数料を支払わなければいけないのかと思うと、買う気が萎えるというのです。
こんなことってありますか??
物件が悪いわけでも、売主さんが悪いわけでもないのに、仲介業者の対応の悪さが取引を左右するなんて。売主さんにとっても大きな機会損失になりかねません。仲介業者である以上、売主・買主双方の気持ちを整えて、スケジュールに沿ったサポートをするのは当たり前です。買主さんが不安を募らせ疑心暗鬼になるような状態まで放置するなんて、例え仲介業者側に事情があったとしても許されないことです。
このような特殊なケースを除けば、市場に出回っている物件を仲介することはどの会社でもできます。気になる物件を見つけたら、広告元の会社に直接問い合わせるのではなく、あなたの代理人として先方に問い合わせてくれる会社を立てる方が安全なのです。
仲介手数料は誰に払っても上限金額は同じです。とすれば、120%その業務を全うしてくれる仲介業者に気持ち良く支払いたいと思いませんか?計算してみて下さい。仲介手数料は一般的に物件価格の3%+6万円、そして消費税がかかります。
結構な金額なのです。