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【福岡発】自己資金は足りるか?支払うタイミングを確認して資金ショートを予防!

マイホームを購入しようと思い立ち、資金計画を練るためにまずは自分の通帳を紐解いてみます。

いざという時の貯蓄を残し、ざっと300万くらいありそうです。物件購入、諸費用、リフォームと、支払わなければならない代金は色々ありますが、どのタイミングでどんなお金が必要になるか、ご存知ですか?果たして300万の手元資金で、支払いスケジュールはうまく乗り越えられるのでしょうか?

 

100%現金買いする人は別にして、資金の内訳は一般的に、自分の貯蓄から捻出する自己資金と金融機関から借り入れる住宅ローンで成り立っています。現金である自己資金が途中で足りなくなっては大変!! どのタイミングでどのように減っていくのか注意する必要があります。

 

では早速、不動産取引全体のお金の流れを見てみましょう。(自己資金は銀行口座に入金した状態でスタート、口座残高として残金を把握するものとします。)

 

(購入例)

・ 売買価格:3,000万円

・ 手付金:150万円(売買価格の5%)…物件代金に充当される

・ 諸費用300万円(売買価格の10%)

※諸費用の一部である仲介手数料の100万円は売買契約時に支払うものとする。

※残りの諸費用200万円については、決済時に支払うものとする。

・ リフォーム200万円

(資金調達方法)

・ 自己資金:300万円(=口座残高300万円)

・ 住宅ローン:3,200万円

 

(売買契約時の動き)

手付金150万円を売主に支払い、その他、諸費用の内100万円を仲介会社に支払います。この時、口座残高は50万円になります。

(決済・引渡し時の動き)

住宅ローン3,200万円(※)が口座に入り、その内、残代金2,850万円を売主に支払うことで残額は350万円に。

もともと口座には自己資金50万円が残っていたので、これに上記の350万円を加算すると口座残高は400万円になります。

決済時には残りの諸費用200万円を支払わなければいけませんので、最終的に口座残高は200万円になります。

(※)諸費用のうち、銀行に支払う融資手数料や保証料は先に差し引かれるので、実際口座に振り込まれるのは差額ということになる。

(リフォーム時の動き)

工事請負契約書で取り交わした代金の支払い割合をもとに、工事の進捗状況に応じて代金を支払う。

完了時には口座残高が0になる。

 

どうでしょう?? なんとなくイメージできましたか?自己資金として捻出した300万円はすべて消えましたね。ところで、「自己資金ゼロでマイホーム購入!」は可能なのでしょうか?一般的な住宅ローンは、物件価格に諸費用、リフォーム代まで合算して組むことができますので、手出しした手付金や諸費用の一部を住宅ローンで穴埋めし、結果、自己資金ゼロでマイホームを購入したという図式は成り立ちます。この例でいけば、住宅ローンの額を3500万円にすれば良いのです。

 

でも、借入額が大きくなるということは月々の返済額も増えるということです。たとえ自己資金ゼロでマイホーム購入が叶ったとしても、ローン返済の負担から、毎月の収支が赤字状態になるのは健全とは言えません。いざという時の貯蓄は手元に確保しながら、無理のない範囲で自己資金を捻出することは、やはり必要なことだろうと思います。

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