· 

【福岡発】住宅ローン減税で返し過ぎが発覚!複雑過ぎて徹底がおろそかに。

こんなことってあるの??

住宅ローン減税(住宅借入金等特別控除)で、納税者が誤って申告し国税当局もミスを見落とした結果、税金を控除しすぎていた人が2013~16年の4年分で最大約1万4500人いたことが11日、関係者の話で分かった。対象者は数万~数十万円程度の追加納税が必要になる可能性がある。(2018.12.11付日経新聞より)

 

住宅ローン減税が受けられないケースもある

私たちが暮らすこの社会を維持し、よりよいものにするために、国民は納税という義務を負っています。所得税や住民税は、前年の収入と支出によって計算された所得に対して、一定割合の税金を納めるというものです。所得が少ない人は税率が低く、所得が多い人は税率が高くなります。

 

さて、住宅ローンを組んでマイホームを購入した人の税負担を軽減するためにあるのが「住宅ローン減税」です。10年間、借入残高の1%が税額控除されます。所得控除ではなく税額控除ですよ!算出された所得税額から直接控除されるのです。この制度を使って、「10年間は所得税の負担0」という人もたくさんいると思います。

 

この制度、住宅の一次取得者が自分の財力で購入した場合は勿論適用になるのですが、直系尊属(親や祖父母)から住宅資金の贈与を受けていた場合は注意が必要です。この場合、住宅ローン減税の対象となる金額の上限は、住宅ローン借入額、または購入価額から贈与額を差し引いた金額のいずれか低い額となるからです。例えば、500万円の住宅資金の贈与を受け、2500万円の住宅ローンを組んで2800万円の物件を買った場合、住宅ローン控除の対象となる額は、2500万円ではなく2300万円となるのです。

 

また、持家の買換えをする際に、売却する自宅に対して「3000万円の譲渡所得控除の特例」や「居住用住宅の買換えの特例」などを利用した場合、住宅ローン控除の適用は受けられないことになっているのです。(その他にも要件あり、詳細については割愛)

 

人の話を鵜のみにせず自分で確かめる

国税庁が自分で作ったルールなのに、見落として控除しすぎていたなんて、ひどい話です。どうするんだろう??本当に修正申告させられるんでしょうか?

 

耐震補強工事に関する投資型減税についても、スタートしたばかりのころは税務署の窓口が対応しきれていない状態でした。消費税が上がるタイミングには更なる混乱があるかもしれません。「捕らぬ狸の皮算用」にならないよう、しっかりと要件を把握し、必要な時期に必要な書類を揃えるなど自己防衛が必要ですね。