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【福岡発】二次的なインスペクションで本物のリフォームを!

中古住宅におけるインスペクションの目的

中古住宅の状況について調査を行うことを「インスペクション」と言います。広義的には新築物件が対象となる場合もありますが、目的は大きく違ってきます。新築物件の場合は、正しく施工されているか、約束通りの仕上がりになっているか、そのようなことを確かめるのが主な目的です。目指すゴールは100%の状態です。

 

中古住宅のそれは、劣化や瑕疵の状況を確認して、どのように改善すべきか計画を練るために行います。つまり、最初から100%ではない状態が当たり前であり、そんな中でも、劣化や瑕疵の補修、性能向上等により、住環境と建物の改善が可能かどうか検討するのが最終的な目的です。インスペクションが目的ではありません。その先にある改修工事のために行う調査なのです。

 

三つの種類

インスペクションには三つの種類があります。まずは軽めの「一次的なインスペクション」。これは、目視や非破壊調査で、構造安全性や日常生活に支障があると考えられる劣化事象の有無を把握するために行われるものです。目視と非破壊調査が前提ですから、不具合が表面化していなければ劣化や瑕疵の発見は困難ですし、原因についても特定できません。

 

次に行われるのが「二次的なインスペクション」です。破壊検査も含めて、劣化の生じている範囲や不具合の生じている原因等を特定するために行われます。不具合が既に表面化しており、その原因を突き止めるために行うインスペクションですから、その先には改修工事の実施が当然想定されています。リフォームを実施する前に行われる現地調査も、二次的インスペクションに値します。

 

そして最後は「性能向上インスペクション」。こちらはリフォーム前後の住宅性能を把握するために行われるかなり精密なインスペクションであり、専門の住宅性能評価機関に依頼する必要があります。

 

目的に沿って使い分けることが大事

中古住宅を購入してリフォーム工事をするのが目的なら、二次的なインスペクションをお勧めします。不具合が表面化していなくても、積極的に劣化状況を確認して対処することで、建物の長寿命化が実現できるからです。買ったときは問題なさそうに見えたものの、入居後すぐに不具合が表面化してくることもあるかもしれません。

 

問題の先送りは「百害あって一利なし」 問題の芽を先につぶすことで、これからの生活が安心して送れるようになるのですから、そっちの方がいいと思いませんか?二次的インスペクションを是非検討してください。

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