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【福岡発】買取再販を選択するなら見えないリスクも引き受けて

 

買取再販物件とは、何ぞや?

買取再販物件とは、中古物件を住宅事業者が一旦購入し、リフォームやリノベーションを施して再度売りに出す物件のことを言います。つまり、付加価値をつけて高値で売る不動産売買の手法です。

中古住宅の利活用と流通促進に、国や地方自治体は力を入れています。補助金制度や減税制度の拡充も、新築に限らず中古住宅のリフォームやリノベーションに関するものも用意されています。特に、若年層の住宅取得や、親世帯(子世帯)との同居や近居を実現するための住宅取得などには、それら以外のものよりも手厚い支援が盛り込まれています。また、購入対象となる物件が、ある一定の基準をクリアすれば、フラット35の金利が一定期間優遇される制度もあります。

 

買取再販物件の実状は?

買取再販物件のように、業者が売主である中古物件を購入した場合にだけ適用される給付金もあることを考えると、買取再販という不動産売買の手法が、中古住宅の利活用に一役買ってくれる期待感があることも事実でしょう。それに呼応したカタチで、住宅事業者の買取再販事業が活発化しているのかもしれません。

ただ、買取再販を目的に行う住宅事業者の工事はどの程度かと言うと、内外装の改修や設備機器の取り換えに留まるものが大半であるように感じます。要は見た目重視です。補助金や減税の対象となるためには、購入した物件に、要件を満たす性能が備わっていなければならないこともあります。築年数が古い物件などは、そもそもこの要件に合致しないものも存在しますし、工事で適合させるためには費用も時間もかかります。補助金が付くとはいえ、制度は複雑で交付申請や実績報告には手間がかかります。売れるかどうかもわからない時点で、省エネや耐震などの見えない付加価値を付けることに先行投資する業者がどれほどいるでしょうか??利益を最大化するために、古くて汚い部分を新しくきれいに見せることが一番手っ取り早いということは、誰にでも想像がつくと思います。

 

選択肢の一つとして冷静に吟味しよう!

既存の状態のままなら見つけられた瑕疵も、覆い隠してしまうとわからなくなってしまいます。買取再販物件は、パッと見は綺麗でお得そうに感じるかもしれませんが、見えないリスクが存在するかもしれないということを忘れないでください。

 

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