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【福岡発】高額な住宅ローンで負債超過額が上昇!

 とある新聞記事より

最近、こんな記事を目にしました。「総務省の家計調査をもとに、勤労者世帯で住宅ローンを返済している世帯の負債超過の額を計算したところ、2020年は2002年より44%増えた。」 金額でいうと、518万円が746万円になったとのこと。年収じゃないですよ、負債超過の額です。

負債超過とは、会社でいうところの債務超過のことです。債務超過とは、債務者の負債の総額が資産の総額を超える状態。つまり、資産をすべて売却しても、負債を返済しきれない状態のことです。家計で考えると、借金が貯金を上回っている状態。住宅ローンを組んで家を買えば、そうなるのは当たり前ですが、たとえ家を売却したとしてもチャラにならない状態だということです。

18年間で4割以上上昇!平均年収は下がり気味の横ばいだというのに、怖すぎます…。

 

どうしてこんな状況に??

答えはひとつ、住宅ローンの低金利環境が続いたことにより、同じ年収でも借りられる金額が増えた結果、安易に借入額を増やす人がたくさんいたということです。もっと分かりやすく言えば、年収は上がってないのに、金利が下がったことで借入額を増やす決断をしたということ。金利が低いので、月々の支払いは継続できると判断したわけです。でも、借入額を見ると凄いことになってる…。

もう一つの変化は、繰り上げ返済の軽視です。これまで繰り上げ返済は、無駄な利息負担を軽減する有効な手段として認知されてきました。また、借入期間の圧縮に利用することで、定年前に完済する道を示す道具としても重宝されてきました。ところが、低金利が続く昨今では、慌てて繰り上げ返済をすべきではないという論調も生まれ、いつまで経っても負債超過の額が減らない状況が続いているのです。

確かに、余裕がないのに繰り上げ返済をするのは間違いです。お金が回らなくなると家計は破綻してしまうので、回すお金に手を付けてまで繰り上げ返済をする必要はありません。ただ、住宅ローンを組んだ当初は、せっせと繰り上げ返済をする前提で借入額を増やし、借入期間を延ばしたのでは?低金利を理由に返済を後回しにしているつもりが、その実、思ったほど年収も上がらず余裕がないだけなのかも??

 

住宅ローンは立派な借金です!

「住宅ローン」というと聞こえはいいですが、これは立派な借金です。借金は悪!と決めつける必要はありませんが、自分の力だけでは成し得ないことを、人にお金を借りて実現しているという事実をしっかり認識しましょう。

そして、借入額を少しでも減らせるように自己資金を貯め、高望みをせず、自分サイズの住宅ローンを組んで生活を安定させる、そんな意識でマイホーム購入を検討してもらいたいと思います。 

物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談者に巡り合うこと」

 

対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。


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