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【福岡発】新設住宅着工戸数に見るこれからの住まいの傾向

住宅着工戸数の推移が示すもの

毎月、国交省から発表される「新設住宅着工戸数(建築に着手した住宅の数)」という統計があります。建築に携わる勤労者の多さから、経済指標のひとつとも言われるこの統計は、世の中の動きや思惑に左右されながら実測値を積み上げ現在に至っています。高度経済成長期にはスクラップ&ビルドを繰り返し、経済成長と重なるように着工戸数はうなぎのぼり、でも、現在の日本は、少子高齢化、人口減少、空き家問題と、住宅に関しても様々な問題を抱えています。

 

増税半年前の現状は

5月末に発表された、4月の新設住宅着工戸数を見ると、前年同月比5.7%減の8万戸弱。持ち家は増加していますが、貸家と分譲住宅が減少したために、総戸数は5カ月ぶりに減少したようです。持ち家の増加については、数で言うと2万5436戸で前年同月比9.2%増、これは7カ月連続の増加です。

 

世の中全体を見渡せば、あまり景気がいいとはいえない状況においても増加傾向にあるとは凄い!と思ったのですが、これは一種の駆け込み需要、消費税が増税される前に完成させようという計算が働いているようです。

 

この「駆け込み需要」、建築業界にとっては売り上げを伸ばすチャンスと捉えることもできますが、その反動で増税後の仕事が一気に冷え込むという側面も抱えています。国交省では、増税を踏まえた各種支援策も出揃い、その内容も充実していることから駆け込み需要は限定的であり、このくらいの増加傾向で留まったものと見ているようです。実際、前回の増税半年前(2013年10月)の持ち家の新設着工戸数は、前年同月比で17.6%増と大幅な増加が見られました。

 

これからどうなる?どうする?

住宅行政による業界内の調整もあり、極端な増加や減少はないものの、年間新設住宅着工戸数(総数)を見れば、その数が減少傾向にあるのは明らかです。バブル期には年間170万戸弱新設していた住宅戸数が、現在では96万戸程、これから更に減少し続けいずれは90万戸を下回るという予測が出ています。

 

確かに、人口は減っていくのですから、単純に考えても過剰な供給は必要ないですもんね。そんな中で、自分たちの住まいをどう選択していくのか、マイホーム購入を検討している人達もしっかり考える必要がありそうです。新築だけが夢のマイホーム実現ではない…中古住宅の可能性についても一緒に考えてみませんか。

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