· 

【福岡発】耐震診断アンケート結果からわかること

木耐協って知ってますか?

いえあーるは、木耐協(日本木造住宅耐震補強事業者協同組合)の賛助会員です。木耐協は、木造住宅における耐震の分野ではパイオニア的存在で、発足以来これまで全国で約17万棟の耐震診断および5万棟の耐震補強を手掛けてきた実績のある団体です。全国約1,000社の工務店・リフォーム会社・設計事務所などが加盟し、日々、木造住宅の耐震化を推進するために活動しています。

 

 

 

診断依頼者の気持ち

さて、ここに木耐協が行ったアンケートの集計結果があります。耐震診断を受け付けた診断依頼者に対して行ったアンケート結果で、補強工事を行った人もいれば、診断結果を受け取っただけでそのままになっている人もいます。

 

まず、「耐震補強工事にかけられるご予算はどのくらいですか?」という問いに対する答えで、彼らの予算感がわかります。この問いは「耐震補強工事の費用の認識」にも通じるところかと思いますが、約8割の人が200万円未満であれば工事を現実的に検討できると考えているようです。全体の5割の人はその半分、100万円未満という回答を寄せています。さらに、耐震補強工事を実施しなかった理由の第一位は「補強費用が高い」というもの。補強工事の平均は約170万円と言われていますので、実際には、気持ち的な予算内の補強提案を受けたとしても、その実施に至らなかったケースもたくさんあるのだと思います。

 

耐震補強工事を実施しても、見た目がきれいになるわけでも使い勝手が良くなるわけでもありませんから、本当に安全を手に入れたいと思う人でなければ、補強工事に踏み切る人はまだまだ少ないのが現状です。

 

「地震が来たら仕方がない」で済まされる??

耐震補強工事を実施しなかった理由の第二位は、「地震が来たら仕方がない」というもの。地震はいつどこで発生するのかわかりませんから、地震が来るのは仕方がないこと、これは正しいです。でも、あなたの回りには費用を捻出して備えをする人が存在し、備えをする方法も確立されているのに、仕方がないと言い切れるのでしょうか?こうなると、耐震診断を受けた理由もあやふやなのではと思います。診断結果を活かして備えをしてこそ、診断する意味があるのですから。