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【福岡発】違法建築かも?危険な増築はある程度予測できる。

中古住宅購入サポート中の買主さんから、「こんな新着物件を見つけたんですけど、どうでしょうか??」と、相談のメールが入ることがあります。

専任媒介契約を結んで、要望を整理しながら一緒に物件検索をすることもあるのですが、要望整理が既にできている買主さんの場合は、自分で自由にネット検索をして、気になる物件を見つけたら共有して考察する、というやり方でサポートする場合もあります。

 

相談されたとある物件は、築35年の中古住宅。ギリギリ新耐震物件のようです。予算に限りがあるので、新耐震ならとりあえず良しとして考察を進めます。駐車場は縦列だけど2台確保されています。間取りも希望通り4LDK、リフォームの必要性は内覧してみないと分かりませんが、写真で見る限りはきれいな感じ。立地は希望に合うようで問題なし。ハザードマップ的にもクリアしています。

もしかしたら、これは内覧候補物件として有効かも?? と、思ったのですが、内部の写真をよくよく見ると気になる点が…。リビング天井の一部が低い…、しかもそこに2階はのってない…、もしや、増築か??

googleマップで屋根の状況を見ます。やっぱり!屋根の材料がその部分だけ違うようです。あきらかに増築しています。掲載された平面図を見ると、当該部分は10㎡以上ありそうです。もし、確認申請をしていなければ、これは、違法建築です。と、いうか、建蔽率を計算すると明らかに集団規定に抵触している! 完全な違法建築です。

これはいくらなんでも候補から外した方が良さそうです。新築当時から大幅に構造が変わってますので、新耐震物件とは言えません。増築したときに、確認申請に出して構造チェックが為されているならいいのですが、2階の外壁直下に壁が無い状態はとても危険です。

また、違法建築の場合は住宅ローンがつかない可能性もあります。金融機関は土地と建物に抵当権を設定しますので、処分する際に問題となるような要素があると、本審査で承認が出ない可能性があるのです。

 

中古住宅の怖いところは、こんな部分にも潜んでいるんですよね。紙面上でしっかり考察することができれば内覧に行くまでもありませんし、間違った判断を下して購入してしまう危険性も排除できます。

売主側の業者は、知ってか知らずか詳しいことは教えてくれません。だから、公正公平にアドバイスしてくれる買主側の仲介業者も必要ということなんですね。

物件検索よりも大切なこと、それは「信頼できる相談相手に巡り合うこと」

 

対面相談が何故大切なのか分かり易い動画にしました。是非ご視聴下さい。


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