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【福岡発】中古マンションの買取再販物件は本当にお得なのか!?

戸建住宅の場合、土地と建物は別々に登記手続きを行い、それぞれに所有権を設定します。所有者のものですから、法律に違反しない限り、好きなように扱うことができます。

マンションの場合はどうかというと、土地と建物は所有者全員の共有が大前提、ただ、自分が住んでいる居住空間は区分所有していることになります。厳密に言うと壁の内側から内側まで、床から天井までの空間を所有しているだけであり、建物の構造部分等については一個人の自由で扱うことは禁じられています。内装工事や設備機器の更新はできますが、管理組合で取り決められた制約がある場合も多く、注意が必要です。

 

さて、最近はやりのマンションリノベーション。古いマンションを低価格で購入し、自分好みのプランで新しい価値を作り出すという考え方です。個人が物件を購入した後、業者に発注して全面改装する場合もありますが、マンションリノベに特化した買取再販業者も存在します。買取再販とは、物件を買い取り付加価値を付け再度販売するという不動産業の手法です。表面上はきれいになっていて即入居も可能…一見お得そうに見えますが、購入に値するほど価値あるものなのでしょうか?

 

買取再販業者は、できるだけ安く物件を仕入れてリノベーションで付加価値をつけ、十分な利益回収が見込める販売価格を設定し、市場に売り出します。できるだけ安く物件を仕入れたいとは言っても、あまり郊外で不便な場所のマンションは需要がありませんので、自ずと福岡市内の駅近エリアで立地の良い物件が対象となることが多いでしょう。となると、価格が下がる要素は築年数、つまりできるだけ古くて安いマンションを仕入れることになります。マンションの価格は戸建住宅と違って、共有地である土地の価値をほとんど含みません。建物価値の占める割合が大きいので、マンション価格は新築当時から15~20年をかけて一気に下がっていきます。下がりきったところで買い取り、リノベーションにかかった費用と十分な利益を上乗せして再販するわけです。

 

内覧に行けば、一見、室内は新築と何ら変わりはありませんが、築年数をさかのぼれるわけではないのです。リノベーションされて表面上はきれいでも、その下の構造や配管は新築当時のままでしょうし、メンテナンスの履歴も気になります。

 

「いいですよー、便利ですよー、お得ですよー」と、新築同然の空間を見せられると判断が鈍りますよね!その勢いで、ホントは重要な見えない部分に気が行かないようにしているのかも!? 急いては事を仕損じる…リノベーション物件の内覧に行くのなら、同行時にインスペクションも可能な私たちにお任せください!相談はいつでも無料、気になる物件資料を持って事務所に足を運んでみてくださいね。

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