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【福岡発】戸建住宅でも修繕積立金という概念を持つ

毎月支払うものがある

マンションか戸建てか、どちらがいいかはその人が求めるものによりますが、大きな違いの一つは「管理費」と「修繕積立金」の存在です。戸建ての場合はそれらを強制的に徴収されることはありませんが、マンションの場合は、住宅ローンの返済が終わっても、そこに住んでいる以上払い続ける義務があります。逆に言えば、強制的な積み立てがない戸建て住宅の方が、しっかり維持管理の計画を立てて修繕費を貯めておかないといけないということになります。

 

経年劣化に対応する

建物は住み続けるうちに、少しずつあちこちが劣化してきます。設備機器は一生物ではありませんので、いつかは老朽化による取替時期が来ます。賃貸暮らしの時は大家さんに言えば対応してくれましたが、自分が所有する家についての責任は全て自分にありますので、人に頼ることはできません。設備機器に限らず、内装も汚れたりぼろぼろになったり、快適さが年数と共に失われてくるのです。

 

内装の劣化はまだ我慢できても、外装の劣化には適切に対応しなければなりません。雨漏りに直結する屋根・外壁の劣化や欠損を放置すると、外皮だけではなく構造部分にまで影響を及ぼしかねないからです。虫歯の治療と同じく、不具合などの症状が出る前に早め早めの対応をすべきであり、そのためには定期的な点検が欠かせないのです。

 

点検するにしても、補修するにしても、プロに頼めばお金がかかります。新築後10年くらいまでは特に大きな問題はないかと思いますが、20年を超えたぐらいから気になる点が出てくるようです。20年も経てば設備機器も取替の時期を迎える頃。大きな不具合は無いにしても、日進月歩の最新住宅設備機器に比べると、やはり20年前の物は陳腐化して見えますので、総点検という意味も込めて、このタイミングでリフォームを計画する方もいらっしゃいます。どっちにしても、いつかは手を入れる時がやってくるということです。

 

そういう意味からすると、実はマンション暮らしの人も要注意!「管理費」や「修繕積立金」は共用部分だけに使うものですから、戸建て住宅で言うところの外装関係の補修はそれで賄えたとしても、区分所有エリアの内装や設備機器については自己責任でメンテナンスや補修を行わなければならないのです。

 

住宅ローン返済と共に計画的な貯蓄もスタート

いずれにしても、修繕のための費用は日々の生活費とは分けて考える必要があります。簡単には引き出せない財形などの強制貯蓄にして、計画的な対策を練っておかねばなりません。