現行のNISA制度は、一般NISA・つみたてNISA・ジュニアNISAの三種類。使いやすいものを個人の判断で選んで活用するスタイルです。
配当や分配金、譲渡益を非課税にすることで、貯蓄から投資へ、資産を振り向けるために考えられた制度なのですが、一般NISAが2014年にスタートした時は、2023年までという期限付きのものでした。10年なんてあっという間ですね、早いもので今年が終了年… 来年からどうすべきか、金融庁の改正案に注目が集まっています。
目標は、「簡素で分かりやすく、使い勝手の良い制度」 そうしないと、思うような広がりは期待できません。国民のマインドを貯蓄から投資へ転換させ、資産所得倍増を実現させなければならないのでしょうから…。
金融庁が提示した改正案によると、現行の三つのNISA制度はとりあえず「つみたてNISA」に統合されます。その上で、一般NISAの機能を引き継ぐ「成長投資枠(仮称)」のようなものもセッティングし、積立投資と自由度の高い投資の両方を併用できるものに組み直すようです。更に、未成年者向けのジュニアNISAは終了となりますが、つみたてNISAの対象年齢を未成年者まで拡大する予定のようです。個別に存在した三つの制度を一つにして分かりやすくするんですね。未成年者から年配の人まで、目的に応じて使いやすくなりそうです。
使いやすくなるポイントはもう一つ。期限を気にせずずーっと利用できるという点です。今までの制度では、非課税保有期間は有限で、制度実施期間も定められていました。が、金融庁の抜本的拡充案では、非課税保有期間を無期限化、制度実施期間を恒久化すると明記されています。(ちなみに、累計投資額の上限はあるようです。)
期限が過ぎて非課税じゃなくなるのなら 「期限までに現金化しないと!」と思っちゃいますよね。せっかく貯蓄から投資に振り向けられた資産を、また貯蓄に逆戻りさせる現象を招きかねません。期限が撤廃されればその心配も無くなります。すぐに使う必要がないのなら、そのまま保有し続けてもいいのですから。
投資と聞くと、何だか怪しい物…という先入観があるかもしれませんが、そんなことはありません。勿論ノーリスクではありませんが、貯蓄だってノーリスクというわけでもありませんのでね。
世の中は激変しています。試してみるつもりで一歩踏み込む行動力も必要なのかもしれませんよ。新NISAの話題は、その一歩を踏み出すきっかけになるかもしれません。
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